選択すること

2015.02.19

kanae kato

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RECOをご覧の皆さん、こんにちは。kanae katoです。今回は”選択すること”についてお話しさせていただきます。

突然ですが、皆さんの思い浮かべるフィルムカメラとデジタルカメラの違いはどんなところでしょうか?フィルムカメラは雰囲気の良い写真が撮れる。お洒落。温かみがある。使い方が難しい。ランニングコストがすごーーーくかかる。

デジタルカメラは手軽に綺麗な写真を撮ることができる。カッコいい。新しいものが買うことができる。PCなどから編集がしやすい。デジタルの記号感がある。(←伝わりますか…?)

まだまだ挙げればいくらでも挙がりそうですね。写真を撮っている人は恐らくですが、いつもこのカメラで写真を撮っている、というメインのカメラをお持ちだと思います。そのメインカメラがわたしのようにフィルムカメラの方もいればデジタルカメラの方もいるでしょう。iPhoneでいつも撮ってるよ、という方も居ると思います。

そのカメラを愛するばかり、フィルムカメラで撮っているから〜、だとかデジタルカメラだから〜、と写真の本質を忘れて、写真の優劣をつけてしまうことはありませんか。実はわたし、恥ずかしながらこの経験があります。

わたしは今、フィルムカメラをメインに写真を撮っています。フィルムの描写って独特だし、デジタルにはこの味は出せない。手間や時間がかかる分、少し写真の事わかっている感じがする。だからやっぱりフィルムのがデジタルカメラより良いな、なんて。デジタルカメラで撮った写真は誰が撮っても同じでしょ、なんて。

今振り返ってみると、この考え方ってすごく視野の狭い、浅い考え方だったなって思うんです。猛反省。

確かにフィルムカメラで写真を撮るにはデジタルカメラよりランニングコスト、現像、データ化などたくさんの手間がかかりますし、その分愛着が湧くこともあるでしょう。また、フィルムは光を粒子と反応させて記録する為、記号のデジタルデータとはすこし違った雰囲気の写真を撮ることができます。

けれど、逆に考えてみれば、フィルムでは撮ることが難しい場所や条件でもデジタルカメラなら撮影することが出来たり、編集なども自分で調整できるから自分好みにすることもできます。

フィルムにないものをデジタルカメラは持っているし、デジタルカメラにないものをフィルムは持っている。
つまり、写真を撮るという目的は同じでも、フィルムカメラとデジタルカメラは全くの別物であるという事です。

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「フィルムカメラとデジタルカメラの違いは手紙とメールの違いと同じ」

先日、出会ったこの言葉が全てだと思うのです。手紙には手紙の良さがあり、メールにはメールの良さがある。わたしは目的に応じて、”手段を選ぶこと”これが最も大切なことなのではないかと思います。

近年、フィルムの高騰、絶版など時代の移り変わりを感じる出来事が沢山ありました。しかし、今でも手紙が愛されているように、どんなに世の中が便利になろうと、どんなに利益にならないといわれようと、この手段を選ぶ人がいる限り、フィルムカメラはなくならないでしょう。(つまり、わたしがいる限り手紙もフィルムもなくならないと思っています(笑))

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わたしはフィルムカメラだけでなく、デジタルカメラでも、iPhoneでも写真を撮ります。

フィルムカメラだから、良い写真が撮れるわけではないし、デジタルカメラだから良い写真が撮れるわけではないです。ひょっとしたらiPhoneで気軽に撮った写真が案外良かったりして。

撮影のシーンに合わせて手段を選ぶこと、たったこれだけで表現の幅は広がりますし、さらに写真の奥深さ、楽しさを少しは知ることができるのではないでしょうか。

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フィルムカメラの良いところ、デジタルカメラの良いところ。はたまたiPhoneやスマートフォンの良いところ。
それぞれの良いとこ取りをすることで、写真の可能性を広げることができる気がします。

様々なカメラで「記憶を写真として残すこと」を楽しみませんか。

(今回の写真はすべてデジタル一眼レフCanon KissX5 50mm/f1.8で撮影した写真です。)

kanae kato

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