半径1000m
2015.03.13kunihito miki’s Colum
「写真を撮る時間がない!」
誰もが一度は 口にする言葉ですね。去年までの私は、仕事・家庭・その他趣味に忙殺され、ゆっくりと写真を撮る時間 を持てませんでした。でも やっぱり撮りたい!出来れば毎日!(笑) 人間勝手なもんで 時間が無い時ほど 写欲が湧き上がってくるんです。
これをきっかけに、3年前から「昼休み」や「通勤」の時間を利用して 写真を撮り始めました。昼休みの場合、食事を終えた 12:15~45までの30分間、作業服のまま カメラ片手をに 会社の周りを撮影しながら散歩します。そして昼休み終了までに帰ってこれる距離、これがタイトルにある「半径1000m」なんです。
私は恵まれていました。勤める会社を中心とした半径1000mの内側は、良いロケーションで溢れています。毎日撮り続けていると、先週は咲いていなかった公園の花、天気の良い日だけ壁に映る木の陰、雨の日に黒く締まるアスファルトや、風景を逆さに映し出す水溜り。小さな気付きが 同じ場所を撮る楽しみを教えてくれました。
あるときは身体で感じた四季の風景を撮り
あるときは電車や工場地域の風景を撮り
あるときは光と影を撮り集め
仕事が終われば 川へ向かい、日が暮れるまで夕景を楽しみます。
私の写真には あまり人が写っていません。鮮やかな色も写っていません。撮った写真の中に そこを通った人の気配や温度、そこで吹いていた涼しい風や緑の匂い、人の目には留まらない 何気ないけど愛おしい日常の喜びを 少しでも閉じ込めることが出来れば・・・
な~んて偉そうなこと書いてますが、納得のゆく一枚は いつまで経っても撮れず。その一枚が撮れることを夢見ながら、今日も私は「半径1000m」の内側を歩き続けています。
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