FUJIFILM「XF56mmF1.2 R APD」 レビュー -東京スナップ編

2016.01.02

Takashi Yasui

どうもこんにちは、保井崇志 @_tuck4 です。

新年一発目のRECOへの記事が愛用レンズのレビューということですが、それくらい気に入ってるので元気に発信していきましょう。

今回紹介するのが FUJIFILMの「XF56mmF1.2 R APD」です。APS-Cサイズ用のレンズとしては、かなりお高めな値段のこのレンズ。去年の暮れに、「じぶんへのクリスマスプレゼント」という便利な理由で購入しました。

ちょうど東京出張の直前にゲットしたので、1日はこのレンズとともに撮り歩きました。今回はその東京スナップを作例としてお届けします。フィルムシュミレーションは全て安定の「PROVIA/STANDARD」になります。

 FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

APD(アポダイゼーション)フィルターとは?

この「XF56mmF1.2 R APD」は、これ以前に発売されていた「XF56mm F1.2 R」に、APD(アポダイゼーション)フィルターを搭載したレンズです。APDフィルターとは、滑らかなグラデーションのある「ボケ」を実現するためのものです。このボケに関しては、店頭でその違いを見ていたくのがベターです。大きな量販店に行けば大きくプリントされた写真で、両レンズの違いを比べられるようになっているはずです。

少なくない投資になるので、ここはぜひご自身の目で確かめましょう。滑らかなグラデーションのある「ボケ」ということですが、人によってはAPDフィルターなしの「XF56mm F1.2 R」の方が好きだというケースも考えられます。

じぶんの場合は、A4サイズにプリントされた作例をみて、実際にじぶんのカメラにつけて両レンズを試して、APDフィルターつきのレンズに決めました。結果からいうとめちゃくちゃ気に入っています。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

フルサイズ換算80mmという画角

さて、このフルサイズ換算80mmという画角についてですが、今回の街でのスナップというケースでいえば、少々窮屈というか、近すぎるなというのが正直な感想です。情報量を増やそうとしてしまうのか、自然と縦の構図が増えてしまいました。

一般的にこの中望遠という画角は、ポートレートに適していると言えるわけですが、じゃあ街撮りに使えないかというと、全然そんなことないです。シーンを選べば絞り開放で味のある写真が撮れます。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

開放で撮りたくなるレンズ

基本的に絞りはF1.2でキープ。やはり、トロリと溶けていくこのボケ味は素晴らしいです。

 FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

もちろん絞ればシャープで、光芒もギラリ。下の渋谷サンセットは絞りがF11です。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

絞ってもカッコいい写真は撮れるんですが、せっかくのF1.2なので、開放でシーンを選んで撮る方がこのレンズを生かしているという気にはなりますね。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

光の扱い方に注意

このレンズは、光の扱い方に関しては注意が必要です。逆光で極端にコントラストが下がったり、光の入り方によっては赤いフレアが盛大にでます。

これに関しては、ファインダーやライブビューを注意してみながら、フレアの出ないフレーミングをすることで解決します。なるべくなら逆光は避けた方が良いかな、というのが正直な感想ですね。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

最後に

いかがでしたでしょうか。若干の欠点はあるものの、撮っていてこれほど楽しいレンズもなかなかないのでは。2016年は人を撮る機会が多くなるということもあり、ゲットしたこのレンズなんですが、街撮りでも良いパートナーになってくれそうです。

写真がたまっていけばポートレートで続編レビューを書きますので、どうぞお楽しみに。

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

FUJIFILM XF56mmF1.2 R APD

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Takashi Yasui
Photo & Text by 

2010年に趣味で写真を始める。Instagramとの出会いがキッカケで、2015年にフリーランスフォトグラファーに転身。Instagramを通じての企業案件やアーティストの撮影など、新しいフォトグラファー像を追求している。