京都でヘリコプターに乗って写真を撮ってきた話

2016.12.07

Takashi Yasui

どうもこんにちは、保井崇志 @_tuck4 です。まずこちらの写真をご覧ください。

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季節を問わず愛される清水寺は、その圧倒的な存在感で京都のシンボルとなっています。実際に行った人も、そうでない人も、今までたくさん清水寺の写真を見てきたのではないでしょうか。秋の紅葉の季節には、夜に特別参拝も実施され、文字通り朝から晩まで人で賑わいます。

そんな清水寺を上空から捉えた写真ということで、そうなんです、ヘリコプターに乗ってきました。

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なんとそのお値段、20分の飛行で約10万円ですよ。結論から言いますと、十分その価値のある素晴らしい体験でした。特に清水寺は来年2017年から本堂の工事が始まるので、しばらく見納めとなります。ヘリの操縦士さんから聞いた話では、工事の完了が2020年になるとのこと。

紅葉が残っているこのタイミングで思い切って申し込んで良かったです。もちろん清水寺だけでなくたくさんの見所があったので、撮影するにあたって気づいたポイントなども含めて、ぜひここでシェアさせてください。

フライトプランのスタートは京都ヘリポートから

今回まわった主な場所です。

伏見桃山城、伏見稲荷、東福寺、清水寺、京都御所、二条城、金閣寺、嵐山、桂離宮

20分と聞くとすごく短く感じると思いますが、これだけまわれるんですね。京都ヘリポートのある中書島から、ちょうどJR京都駅を軸にグルッとまわる感じになります。

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このコースも操縦士さんに相談すれば、ある程度カスタマイズできるようです。じぶんは今回初めてだったのでお任せという形になりました。繰り返しますが20分でこれだけ行けちゃうのが凄い。

ヘリポートのオフィス内で注意事項を受けていざ出発。ヘリの浮き上がる瞬間、フワッと体が浮き上がるあの感覚は相当感動します。「スゴい!」と感動する間にも最初のポイント伏見桃山城が見えてきました。

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紅葉の混じった木々から浮かび上がる伏見桃山城。めちゃカッコいい!でも行ったことない!笑

当然ヘリコプターは爆音なので、ヘッドセットで操縦士さんとやりとりします。写真を撮りますと伝えてあるので「良いポイントを指示してくださいね」と言われるのですが、なかなか的確な指示ができず、ほとんど操縦士さんお任せ状態でした。海外ドラマみたいに「○時の方向!」とか言いたかったですけど笑。

次に見えてきたのは伏見稲荷大社。すぐ裏が山になっていて、あのクレイジーな千本鳥居も上から見たらなんだかわかりませんね。拡大してみるとちらりと見えるのですが。

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撮影はヘリコプター内から

ヘリコプターは北上していき、東福寺が見えてきました。紅葉の撮影ポイントともなっていた通天橋が、先日撮影禁止になったことで話題になりましたね。お寺さんも苦渋の選択だったことでしょう。

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ヘリコプターには小窓もなく、完全に機内からの窓越しの撮影になります。今回じぶんが乗ったのは遊覧プランで、ガチの撮影プランだとドアも取り払って飛ぶようですが、お値段もぶっ飛びます。窓越しなので、思い通りに俯瞰で撮影するとなると非常に難易度が高くなります。

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この東福寺の写真は良い感じに撮れました。紅葉めちゃ綺麗。

否が応でも清水寺への期待感が高まります。といってももう冒頭で写真が出ているのでおわかりの通り最高でした!京都を拠点にしていた時に、何度この清水寺を訪れたかしれません。行く度に素晴らしい写真が撮れたのですが、まさか上空から撮影できる日がくるとは。

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指示する暇もなく撮り続けるじぶんを見て、操縦士さんも機転を利かせて2周してくれました。

最大搭乗人数は3人

さて、次に見えてきたのは平安神宮。どうですか、あの大鳥居の存在感。

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今回じぶんは一人で乗りましたが、最大搭乗人数は助手席と後部座席で3人です。3人で乗ると費用も3分割できます。当然フロントの助手席の視界が一番良いので、4万円、3万円、3万円の内訳が妥当だと思います。いや5万円、2.5万円、2.5万円でもいいかも。その辺りは同乗者と相談してみてください。

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撮影はズームレンズ必須

まだまだ続きますよ、次は京都御所が見えてきました。市街地にポツンと広がる緑が印象的。

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ヘリコプターに乗って撮影するなら、やっぱりズームレンズ必須です。なんとじぶんはズームレンズを持っていないので(これでもプロですw)、メイン機FUJIFILMの「X-T2にXF56mmf1.2」と、「X-T10にXF16mmf1.4」のレンズを付けてカメラ2台で撮影しました。ちなみにレンズを付け替える暇などありません。

メインで撮っていたのは56mm(フルサイズ換算80mm)で、操縦席を入れるようなショットは16mm(換算24mm) で撮影しました。撮れた写真を見る限り、ベストなチョイスだったと思います。

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実は御所はあまりうまく撮れなかったんですよね。操縦士さんに中途半端に指示してしまって、ちょっとじぶんでも混乱してしまいました。近くの二条城も・・・、うーんもっとうまく撮れた気がするな。

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搭乗中はもうテンションマックスなので、冷静にフィックスできませんでした。遠くに見える大文字にテンション上がりまくり笑。

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ちなみにシャッタースピードは1/500で固定です。ヘリコプターはかなり揺れる、かつ動いているので、もっと早くしても良かったかもしれません。手ぶれ写真をいくつか撮ってしまいました。

スマホでは厳しいかも

ちなみにスマホオンリーで写真を撮る方もおられると思いますが、京都のヘリコプター撮影はスマホでは厳しいかなと。じぶんの使った16mm(換算24mm)が近い画角になりますが、操縦席を入れる写真でない場合は、やはりちょっと広すぎます。

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どのお寺さんも、ヘリコプターであまり近づくと怒られちゃうようです。やはりカメラで中望遠以上の画角は必要になってくるかと思います。というわけで、次に見えてきたのは金閣寺。

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てか上から見ると金閣寺の金があんまり見えない笑。これはむしろ遠目から角度をつけて撮った方が良かったみたいです。ここはちょっと諦めて肉眼で楽しみました。なんと贅沢な眺めなんでしょう。

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このあとヘリコプターは嵐山へ。ここに来てちょっと日の光が強くなりすぎて、逆光状態に。

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視界が良くないなか、とりあえず渡月橋だけは押さえました。むしろ嵐山を背にした時に見えた、脈々と流れる桂川が素敵でした。天候はあまりピカピカに晴れるよりも、ちょっと雲があるくらいがいいかと思うので、じぶんはラッキーでした。ちなみに今回は午前11時出発のスケジュール。夕日の時間帯はもっと綺麗でしょうね。

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帰路へ

さて遊覧を終えて中書島の京都ヘリポートへ戻ります。桂離宮が見えてきました。桂川をはさんだ対岸と対比が面白いですね。

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桂離宮もじぶんは行ったことがなくて、こちら事前の参観申し込みが必要のようです。今度行ってみよう。ヘリコプターは京都駅を左手にして進みます。京都南インターがいかつい。

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市街地を離れるといきなり田舎になる京都。ほんとこういうところが大好き。阪神高速京都線を超えればもうヘリポートはすぐそこです。

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最後に

いかがでしたでしょうか。京都市には景観条例があり、建物の高さの最高限度が決められているので、こういった景観が残り続けるんですね。こうやって見ると景観条例グッジョブとしか言いようがありません。

金額的にもちょっと勇気はいりますが、清水の舞台から飛び降りる気持ちで乗ってみてはいかがでしょうか。実際には浮かび上がるので。

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Takashi Yasui
Photo & Text by 

2010年に趣味で写真を始める。Instagramとの出会いがキッカケで、2015年にフリーランスフォトグラファーに転身。Instagramを通じての企業案件やアーティストの撮影など、新しいフォトグラファー像を追求している。