ライカエルマー50mm F3.5「Ernst Leitz Elmar 50mm F3.5」レビュー
2015.09.02Hisa Foto @hisafoto です。
古いカメラに興味がある方には説明不要のライカの標準レンズ、エルマー。ライカ純正のオールドレンズの入門ともいえるクラシックレンズを紹介したいと思います。
1930年にライカ初のレンズ交換式となる「ライカC型」が登場した時に、はじめて直径39mmのねじ込みマウント(Lマウント)として登場し、少しずつマイナーチェンジしながら、永く永く標準レンズとして愛されていることになります。
レンズの構成はシンプルながらバランスのとれた3群4枚のテッサータイプ。名前の由来は社名頭文字のEとLにテッサー(Tessar)の語尾を取ったものだそうです。諸説ありますが、、、。
外観は「こんなので撮れるの?」っていうくらい本当に小粒でコンパクト。沈胴式(使用しない時カメラに納まる仕組み)なので、収納するとこの存在感の無さ、、、そんな控え目なレンズ。
画角は昔でいう標準の50mmで開放値F3.5、ボケ利用して被写体を演出することもできません。なのにこのレンズが切り取る絵、それはとても優しく柔らかで線が細いのですが何故か立体感があります。
適度なコントラスト。そして嫌らしくないフレアの具合。正にライカの標準レンズたる所以なのです。現代のレンズで不得手な表現のように思います。
もちろん実際の使用するとなると素早いスナップ撮影などには無理がありますが、懐古主義では片付けられない味わいがあります。
レンズ交換のできるデジカメとマウントアダプターを使えば、この味わいも気軽に感じる事ができると思います。シャープでコントラストの高い描写のレンズに飽きた時の箸休めに手に入れてはいかがでしょうか?
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