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2017.09.06

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「残せるものは残したいし、やっぱりそれでいいんだよ。」

昨年3月に定年退職された大先輩からの言葉。その方とは直接の上司、部下という関係ではなかったんですが、ちょくちょく仕事場の休憩所でお話しさせていただく機会がありました。

事の始まりは退職前年の冬。いつものように休憩所でお話しをしていた中で、私がチョロっとカメラの話をしたところ、

「ん? 写真とるんけ?」

「はい。下手くそで知識もないですけど。笑」

「ふ〜ん。そっけ。」

それからはお会いする度、私の知らないカメラの事をたくさんお話ししてくださいました。私にとってその休憩中での時間はとても楽しみな時間でした。
写真好きな人との会話。私も写真について喋っている時はきっとこういう顔してるのかな、なんて事も思いました。

そしてそれからしばらく経ったある日の事。

休憩所で私を見つけたその方は、無言で小さく手招きをして私を部屋の外へ呼び出しました。

「これ、やっから。」

手渡されたのは年季の入った花柄の手提げ袋。ズッシリと重たいものでした。チラっと見えた中身。カメラ。

「へ!?」

あらためて袋の中を覗いてみると、今度は数字表記が目に入りました。

”67”

「使ってもらえりゃ嬉しいよ。」

「いやいやいや!」

全力であたふたし、「こんなの頂けないです!」とお伝えしましが、そこに冒頭の言葉です。

「残せるものは残したいし、やっぱりそれでいいんだよ。」

定年退職直前、3月の事でした。直接ご一緒にお仕事する機会はありませんでしたが、その方とお会いできた事は私にとってとても大切な財産となりました。

…という訳で、非常に前置きが長くなりましたが、新しいカメラが手元に加わりました。PENTAX67です。その外観からバケペンとも呼ばれる中判フィルムカメラですね。

さぁ、ついに禁断の領域、「フィルム」に足を踏み入れました。ランニングコストは覚悟していましたが、やはりなかなかですね…w

さ、それでは撮ったものを少し。

 

ピントもズレてたりとまだまだ小慣れませんが現像から上がってくるタイムラグがなんとも心地いいですね。また写真での新たな楽しみが出来ました。

びっくりするほど重くて持ち出し機会は少ないですが、まぁボチボチと撮っていきます。
私の感じる大切な瞬間に、また「バタコン!」と。

 

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