単焦点レンズについて語る時がきた

2017.12.28

Takashi Yasui

どうもこんにちは、保井崇志 @_tuck4 です。

7年にもおよぶ写真歴、かつお仕事でも写真を撮る身でありながら、ズームレンズを使ったことがありません。趣味で写真を撮っていた頃から、一貫して単焦点レンズだけを使い続けています。

センサーに入るゴミもなんのその、ガチャガチャとボディとレンズをつけたり外したりしながら元気に写真を撮っています。

そんなわけで、今回は単焦点レンズの魅力について。
 

マクロレンズの楽しさよ

まずは、先日発売されたFUJIFILMのマクロレンズ、「XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro」をゲットした件で。実は初めてのマクロレンズなんです。で、撮りたかったやつ、撮ってきました。

マクロレンズの作例で必ず出てくるであろう瞳のアップ写真です笑。いやこれ、実際撮ってるとほんと夢中になります。人間の瞳って美しいなぁと感動しきり。

そもそもフルサイズ換算で120mmのこの焦点距離でのポートレートがとても楽しいです。しかもマクロレンズだと、やたらと寄りの構図になってしまいますね。

【Model : 平良にな @tiny7bee

これ、ブツ撮りも面白くて、マクロレンズだからこその視点で被写体を眺めることになります。気分は虫ですよ虫。いや、アリエッティとかの方がスマートかな。

余談ですが、ご存じのように経済用語でもマクロ、ミクロとありますよね、「マクロ経済」となると全体や概要の事象検証となるのに、なぜ「マクロレンズ」になっちゃったんでしょうか。撮影のアプローチ的には「ミクロ経済」のそれに近いと思うんですけど。・・・となると、「ミクロレンズ」?それはそれで間の抜けた感じがしないでもない。

さて、80mmでは街撮りでも当然入りきらない感じあります。何度「狭っ!」とつぶやいたことか。でもブツ撮りと同じで、入りきらないことで得られる切り取りの視点があるんですね。撮り慣れた場所も新鮮に写ります。


 

どのレンズを使っているか調べてみる

ここでAdobeのLightroomのライブラリから、どのレンズ(焦点距離)をよく使っているのか調べてみました。Lightroomのライブラリ画面で、右上にある「フィルター」から「カメラ情報」を選択するとチェックすることができますよ。

こちら、2017年の各レンズごとの撮影枚数です。そもそも2017年はトータル5万枚以上撮ってるとか!連写も使うのであれですけど、けっこうな枚数ですね。

所有レンズは合計7本。

①XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro
②XF56mmF1.2 R APD
③XF35mmF1.4 R
④XF23mmF2 R WR
⑤XF23mmF1.4 R
⑥XF16mmF1.4 R WR
⑦XF14mmF2.8 R

焦点距離のかぶっているのもあるので、実質5本のレンズが主戦力です。使用カメラはFUJIFILMの「X-T2」で、センサーサイズがAPS-Cなので、フルサイズ換算での焦点距離はそれぞれ1.5倍になります。というわけで、使用頻度の高い3本のレンズについて軽くコメントを。


 

XF56mmF1.2 R APD

さて、堂々の一位は「XF56mmF1.2 R APD」。街撮りでもポートレートでも、「@_tuck4っぽい写真」といえばこの焦点距離になります。この焦点距離は、日本の狭い路地を撮影するのに一番適していると感じています。撮影枚数も全体の47%と、約半数です。

【Model : 熊井りん @rin_kumai
 

XF35mmF1.4 R

次点は約20%で、「XF35mmF1.4 R」。いわゆる”標準レンズ”と呼ばれる焦点距離ですね。じぶんの使用用途としては、(56mmよりも)より背景を重視したポートレートを撮るときです。逆に街撮りではあんまり使わないかな。

【Model : もろんのん @moron_non

 

XF16mmF1.4 R WR

3番手はこちら、「XF16mmF1.4 R WR」。16mmと広角なので、下からあおるような写真が多くなりますね。広角ではほとんどポートレートは撮りません。


 

なぜ単焦点を使うのか

というわけで、単焦点なんですけど、使い続ける理由としてはけっきょくは「好きだから」になってしまいます。「明るい」とか「描写が良い」とかもちろんあるんですけど、この「縛りのなかで切り取る」感覚が気持ちいいんだと思います。

これを読んでくださっている方の中には、ズームレンズつけっぱなしの方もいらっしゃるかもしれませんね。そんな方にオススメなのは、既出のようにLightroomで、「一番よく使う焦点距離」を調べてみることです。ズームレンズしか使ってなくても、焦点距離は調べられるんですよ(小数点以下も含んだ細かい数字が出てくるかも)。

その一番よく使う焦点距離に近い単焦点レンズを買えば、まず間違いのない単焦点レンズデビューになると思います。トレーニングのつもりで縛りのある状態で切り取ってみてください。

と、こうやっていくうちに、手元のレンズがどんどん増えていくわけですね笑。

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Takashi Yasui
Photo & Text by 

2010年に趣味で写真を始める。Instagramとの出会いがキッカケで、2015年にフリーランスフォトグラファーに転身。Instagramを通じての企業案件やアーティストの撮影など、新しいフォトグラファー像を追求している。