かばんの片隅に忍ばせるカメラたち 〜コンパクト蛇腹カメラの勧め〜
2016.05.11Hisa Foto @hisafoto です。写真の趣味にこうじる前のカメラ収集を始めた頃に、クラシックな見た目に惚れてしまったカメラたち。それがコンパクトな蛇腹カメラなのです。
Retina (レチナ) IIa型
畳めばポケットに入る小ささ。実は金属のカタマリなのでかなりの重量ですが、、、
とはいえ今も昔も小型化のデザインには美学が備わっていました。写りはあっさりめでレトロ感たっぷりですが、ちゃんと撮れます。そんな自己陶酔ノリでご紹介したいのが所有している二つの35mmフィルム用ドイツ製カメラ。
アメリカのイーストマン・コダック社がその技術力を享受するため、ドイツのナーゲル社と合併したドイツ・コダック社製のカメラ。名前のお尻のIIaとは2型の改良版ということらしく、時代の変遷で1型から3型まで数多くのシリーズがあります。正式な型番が別にあるそうですが、混乱するので割愛します。
第二次大戦前後の頃のスペックとしては、かなり先進的なもので、70年経った現在でも受け入れ易いものです。露出計はついていないので、私はiPhoneの露出計アプリをたまに活用しています。
・レンジファインダー(ファインダーの中で距離が合わせることができる)
・フィルムの巻き上げがレバー式(それまでは主にノブをグリグリ巻き上げるのが普通、まぁまぁ面倒)
・シュナイダー社製クセノンのレンズがF2.0と明るい
・シャッタースピードが1/500まである。
といろいろありますがやはりこのコンパクトさ、レンズが飛び出すギミックに少年の心はときめくわけです。作例は以下の通り。
Vito (ビトー) II型
今はなきドイツのフォクトレンダー社のカメラ。フォクトレンダーは自社開発のレンズであるスコパー、ウルトロン、ノクトンなどを始め、独自路線のデザインのカメラがとても多い。このカメラも同じくビトーの2型。
こちらはとかく使いにくいのですが、撮影までの所作を楽しむ趣味カメラです。ライカと同じく本体の角が丸いので握るとしっくりくる感じ。レンズをしまうとその形状がとても優れているのです。搭載されているカラースコパーの写りが大好きで、現像上がりまでワクワクさせるカメラでもあります。
作例は以下の通り。
誰しもが撮影して簡単に世の中に発信することができるこの時代、敢えて不自由な道具で写真を面倒なプロセスで撮った結果が予想外に好みだったことを感じた時、そこにクラシックカメラを楽しむ入り口があるようです。
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