オールドレンズと普通のレンズをざっくり比較

2016.11.08

taishi_arashida

こんにちは、@taishi_arashidaです。5月に「デジタルが夢見たフィルム感」というデジタルカメラで撮った写真をフィルム風に加工しているよ、という内容の記事を書かせていただきました。この記事が想像以上に反響があり、デジタルでもフィルムのような柔らかい写真を撮りたい、という方の多さに驚かされました。

僕はというと、相変わらずデジタルカメラを使ったフィルム的表現を追い求めています。そんな中、今回はオールドレンズという代物に行き着いたお話をシェアさせていただきます。

写真は愛用のカメラ、キヤノンの5D Mark III。左が一般的なオートフォーカスレンズEF50mm F1.4 USM、カメラに付いているのがオールドレンズのSuper-Takumar 55mm F1.8(以下、タクマー)。

@taishi_arashida

実はというと、オールドレンズの存在が以前から気にはなっていたものの、なかなか導入にはいたっていませんでした。というのも、やっぱりオートフォーカス(AF)が便利ですし、5D Mark IIIのファインダーはピントの山が見えづらく、マニュアルフォーカスには向いていないからです。また、「オールドレンズって名前に踊らされているだけで、ぶっちゃけあんまり変わらないでしょ」とタカをくくっているところもありました(笑)

そんな中、あるインスタグラマーさんから上記のタクマーをお借りする機会があり、僕のオールドレンズライフは図らずもスタートしました。

さて、本題に入ります。本当にオールドレンズは普通のAFレンズと違うのか?わざわざマニュアルフォーカスをしてまで使う価値があるのか?という疑問を解決すべく、ざっくりと比較してみました。本来は三脚などで構図を固定して比べるのでしょうけど適当ですみません。ちなみにレンズのクセを見るために、全て絞り開放で撮っています。

まずは通常のボケ具合を比較。

@taishi_arashidaEF50mm F1.4 USM

@taishi_arashidaSuper-Takumar 55mm F1.8

タクマーの方はピントを外していますね。やはりマニュアルフォーカス、難しいです。それはさておき、ボケの違いを見るために撮った写真ですが、あまり差がない気がします。一方、ボケとは関係ありませんが、タクマーの写真の方が少し青みがかっている印象です。

次に逆光時の描写を比較してみましょう。

@taishi_arashidaEF50mm F1.4 USM

@taishi_arashidaSuper-Takumar 55mm F1.8

これは如実に差が出ました。オールドレンズの方は虹色の輪っかのようなフレアが出現しています。レンズコーティングの差か、AFレンズの方はフレアやゴーストがかなり抑えられています。

最後に、みんな大好き「玉ボケ」の比較をしたいと思います。この比較のみ、Fujinon 55mm F2.2というオールドレンズを使用しました。

@taishi_arashidaEF50mm F1.4 USM

@taishi_arashidaFujinon 55mm F2.2

玉ボケ部分の拡大。

old-lens

これはかなり違いが出ました。オールドレンズはボケの輪郭線がクッキリとした所謂「バブルボケ」と呼ばれる形状になっています。このFujinon 55mm F2.2というレンズ、僕の持っている個体は遠景にピントが合わない、ピントリングのプラスチック部分が割れていて回しづらいなど、もはやジャンクレンズの域ですが、バブルボケっぷりがタクマー以上に強く出るので比較に登場してもらいました。

というわけで、かなり適当な比較で恐縮ですが、オールドレンズなどという面倒くさい物をわざわざ使う価値はあるのか?という問いに対して、僕は価値があると思っています。フラットな光の状態だとあまり差を感じられないけれど、逆光時や玉ボケ発生時などはよりドラマチックな写真が撮れるという印象です。

最後にオールドレンズで撮った写真をいくつか。前回の記事と同様にLightroomで色味等を調整しています。

@taishi_arashida

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面倒と思っていたマニュアルフォーカスですが、パシャパシャと気軽に撮れるAFと異なり、ひと呼吸置いてじっくりと被写体の撮り方を考えさせられることに気付きました。レンズの味とは別の効能もあるようです。

オールドレンズ、まだまだ使い始めで撮影枚数が少ないので、もう少し色々と撮ってみたうえで続編を報告したいと思います。

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