モノクロで撮るということ
2015.04.19Hisa Foto @hisafoto です。
私は古いフィルムカメラ収集の趣味から写真を始めたのもあり、それぞれのカメラの操り方から写真の撮り方を試行錯誤しながら覚えてきました。最初はフィルム一本あたり2、3枚見れる写真が撮れれば良いほうで、ほとんどが散々なものでした。今思えばかなり回り道をしていたと思います。
そういう訳で、写真撮影のいろはを未だにちゃんと習得できぬまま(しないまま)今に至るのですが、写真の歴史の中での先人たちの素晴らしい作品を観ることが一番の技術向上だと思っています。
当然の話ですが1970年代に入りカラー写真が一般化するまでは写真はモノクロであることが普通で、ずっと遡れば1900年代初めには既に写真を芸術表現として扱う活動があったそうです。
少し遠い世界に感じるモノクロ写真。実はとっても楽しいことを感じていただきたい!、そう思うのです。
モノクロで撮る方には当たり前のお話になりますが、被写体を切り取る所作の原点のような感覚、彩度がゼロになったとき、色が削ぎ落とされたときに明暗や被写体、そして構図が浮き出てくる感覚、心にグッとくるのです。
時にカラーよりも色や質感を感じることもあると思います。それはきっと写真を見る人が自らの記憶や経験からイメージを膨らませるからだと思います。
私はポートレート写真をモノクロで撮ることを一つのチャンネルにしています。もともと強い被写体である人物をモノクロで撮ると、溢れる印象をギューっと絞り込んでくれるように思うのです。まるで長い文章を要約するように。
モノクロ写真はモノクロの目で撮る、などと言いますが、それほど構えなくてもいいと思います。いつも通り撮る写真をモノクロに変換しても良し。何となく先人たちの写真などを真似してもいいでしょう。きっと新たな発見があるはず。
物は試し、モノクロの世界を覗いてみませんか?
OLYMPUS PEN S + NEOPAN PREST400
Kodak Retina IIa + NEOPAN PREST400
Leica IIIb,Summar + NEOPAN PREST400 / FOMAPAN100
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