やばけい遊覧 -山水絵巻の風景-
2018.06.11こんにちは、クリヤマ @age_cox です。
みなさま「耶馬渓」という地名をご存知でしょうか?
九州以外にお住まいの方はあまりご存知ないかもしれませんね。耶馬渓と書いて「やばけい」と読みます。
巨大な岩山、断崖、滝などの雄大な風景が広がる渓谷で、「日本新三景」や「日本三大奇景」などにも選ばれている日本屈指の自然風景なんです。そして、2017年には文化庁が認定する「日本遺産」にも認定されました。
自分は、この耶馬渓の魅力を発信する日本遺産プロジェクト「やばけい遊覧」に参加してまして、昨年の秋頃から撮り始めて約半年が経ちました。いやー、何回来ても飽きない魅力的な場所です。
初夏の耶馬渓
そして今回「やばけい遊覧」とRECOとのタイアップが決まりまして、保井崇志さん@_tuck4 ・市川渚さん@nagiko と一緒に初夏の耶馬渓を撮影してきました。
当日は結構な夏日でしたが日陰に入ると過ごしやすく、巨大な岩山や気持ち良い水辺を満喫しましたよ。クライアントである中津市の方にアテンド頂き、撮影のお手伝いで自分の妻にも参加してもらいました。
– 古羅漢の景 –
耶馬渓の有名な観光名所のひとつ羅漢寺。その羅漢寺の山門のような位置にある古羅漢(ふるらかん)の景は、とても日本とは思えない雄大な景色です。ルートによっては少し息切らしながら20分ほどで登っていけます。頂上付近はちょっと怖くなるぐらいの高さで、手軽にアウトドアを満喫するにはうってつけの場所です。
詳しい様子は保井さん・市川さんの記事をご覧くださいませ。ドローンからの空撮を含む動画は必見です。
– 猿飛千坪峡 –
こちらも耶馬渓で人気のスポット。激しい渓流の中、小石が回転して岩を削ってできた甌穴(おうけつ)群が広がってます。昔はこの岩を山猿が飛び回っていたそうですよ。
– 大谷渓谷 –
今回の撮影で初めて行ったんですが、約10kmぐらい一枚岩の浅瀬が続いている大谷渓谷。じゃぶじゃぶ音たてながら川の中を歩いていると、子どもの頃に戻ったような夏休み感でした。
– 八面山 –
撮影のラストは、中津市を代表する山である八面山へドライブ。標高は659mで東京スカイツリーよりちょっと高いぐらいですね。山全体が台形で、どの方向からみても同じ形に見えるのが特徴です。
ちょうど夕陽に差し掛かる良い時間だったので、夕陽スポット「夕日を望む丘」へ。ドローンを飛ばしてみると遠くの山肌がすごく美しかったです。山頂よりもっと上の視点から風景を眺められるのがドローンの良いとこですね!
下山してきたタイミングでさらに夕陽が良い感じに。なんかこういう日本人の原風景みたいな景色ってホッとしますよね。
紅葉が美しい秋の耶馬渓
当日はそんな感じで初夏の耶馬渓を満喫したんですが、耶馬渓は何と言っても紅葉の名所として有名なんです。昨年の秋から撮り続けて来た紅葉写真とともに、他のスポットもぜひご紹介させてください。
– 青の洞門 –
かつて断崖絶壁のため多くの通行人が命を落としていた場所だったんですが、禅海和尚というお坊さんが掘削の資金を集め、石工さん達を雇い30年かけて掘ったトンネル・青の洞門。
秋になると入り口付近のイチョウの木が黄色く染まり、とても美しいです!近くには日本最長の石造アーチ橋の耶馬渓橋もあるので必見ですよ。
– 猿飛千坪峡 –
初夏もいいんですが秋の猿飛千坪峡はまた違った魅力があります。紅葉に染まった渓谷をゆっくり散歩してみてはどうでしょう。
– 溪石園 –
耶馬渓の樹木・岩石・水をテーマにした石庭、溪石園。紅葉時期はとくに人気の行楽スポットです。
– 一目八景 –
秋の耶馬渓といったらやっぱりここ、一目八景。周囲の岩峰群が一望できることから名付けられた耶馬渓を代表する風景です。
耶馬渓の歴史と日本遺産
江戸時代、有名な歴史家・頼山陽はこの地を訪れたときにその風景の素晴らしさに感動して「耶馬渓図巻記」という山水画の絵巻を描きました。それ以来、この地域は耶馬渓と呼ばれるようになり今まで続く観光地になったんだそうです。
また中津市出身の福沢諭吉は、青の洞門付近の風景が失われそうになった際に一帯の土地を買収してこの地域の風景美を守ったという逸話が残っています。そんな歴史を知ってこの風景を眺めると感動もひとしおですね。
四季折々の耶馬渓はまさに山水画のような風景で、来るたびに撮るたびに好きになってます。やばけい遊覧の企画として昨年から自分が撮り続けています「やばけい遊覧公式Instagram」もよかったらぜひ覗いてみてください。山水画のような世界観が少しでも伝えられるように、これからも頑張って撮っていきます!
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